人間力:船井 幸雄 (著)羽生 善治 (著)

人間力ー自分でツキを呼び、直感を磨く方法ー [単行本]
 船井 幸雄 (著)羽生 善治 (著)
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4828415033/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392

■内容紹介
最近の私は何かに興味を惹かれると、集中して、会得できるまで追求するクセがついています。

一九八〇年代からの「直感力」「フーチ」「氣」、九〇年代からの「経済予測」、最近では「未来予測」の一環としての「日月神示(ひつきしんじ)の研究」や「聖書の暗号の研究」がいい実例です。飽きっぽい性格ですが、短時間でプロになるくらい詳しくなります。
しかし、三十歳くらいまでの私には、そうした「クセ」はありませんでした。何事にも飽きっぽい性格は、若いころも今も変わりません。すぐ新しいことをしたくなるのです。
将棋も小学校の二年生くらいに覚えたのですが、小学校の高学年のころから囲碁を覚えると、いつのまにか将棋とは無縁になりました。その囲碁も高校生になり、マルクスニーチェキェルケゴール、カントなどに興味が移ると、すっかり見向きもしなくなりました。このような性格ですから将棋は指せますが、ほとんど知りません。
二〇〇八年十二月二十六日、熱海の私のところへ将棋で有名な羽生善治さんが見えました。この日の朝の十時ころから夕方まで、主として羽生さんから「人間の能力」などについて質問を受け、私が答える形式で数時間も話しあいました。それをまとめたのが本書です。
私は当日、羽生さんとは初対面でした。しかし、彼は私のことを、拙著や講演などで多少はご存知だったようです。するどい質問がきました。私は前日に、秘書からもらった羽生さんの経歴などをとばし読みしただけで、対談に臨みました。
羽生さんは、明るいポジティブ人間で、いろんなことをよく勉強して知っている素晴らしい青年でした。その物識りぶりは本書内で随所に出てきます。
一方、私は当時、病人でした。二〇〇七年三月十二日から体調を崩し、二〇〇八年十月にはほとんど良くなったかに見えていたのですが、十二月中旬から口腔(こうくう)内がたえず痛みはじめ、話しづらく、充分に食べられずに眠れない日々を過ごしていました。
ただ、対談の日、そのような私を、彼はシャキッとさせてくれました。実に魅力的な人だったからです。おかげで楽しい一日を過ごせました。
おかげさまで本書は、だれもが納得できる「上手に生きるための、人間力を磨く素晴らしい入門書」になったと思います。
本書の内容には、考えすぎると難しいところもありますが、羽生さんのおかげで具体的な実例が豊富なわかりやすい人間としての力の付け方についての実践書になったといえそうです。彼の経験談が新鮮です。

読者の皆さんに、本書を上手に活用してほしいと期待しています。
著者について
船井 幸雄(ふない・ゆきお)
1933年大阪府に生まれる。56年京都大学農学部農林経済学科を卒業。日本マネジメント協会の経営コンサルタント理事などを経て、70年に株式会社日本マーケティングセンターを設立。85年、同社を株式会社船井総合研究所に社名変更。88年、経営コンサルタント会社として世界ではじめて株式を上場(現在、同社は東証大証の一部上場会社)。同社の社長、会長を経て、2003年に同社の役員を退任。
現在、株式会社船井本社の会長。また株式会社船井総合研究所や株式会社船井財産コンサルタンツ、株式会社本物研究所、株式会社船井メディアなどの最高顧問。グループ会社60余社の象徴的存在でもある。経営コンサルタント・人生コンサルタントとして、今も第一線で活躍中。
著書に『2009年資本主義大崩壊!』(ダイヤモンド社)『にんげん』『超効率勉強法』(ビジネス社)『有意の人』(徳間書店)『生きる!!』(あ・うん) 等。共著に『成功とツキを呼ぶ本物の法則』『日本人が知らない「人類支配者」の正体』『日本壊死』(いずれもビジネス社)などがある。

羽生 善治(はぶ・よしはる)
1970 年、埼玉県生まれ。小学6年生で二上達也九段に師事し、プロ棋士養成機関の奨励会に入会。奨励会の6級から4段までを3年間でスピード通過。中学3年生で 4段。中学生のプロ棋士加藤一二三谷川浩司以来。89年、19歳で初タイトルの竜王位を獲得する。その後、破竹の勢いでタイトル戦を勝ち抜き、94 年、九段に昇段する。96年、王将位を獲得し、名人、竜王棋聖、王位、王座、棋王と合わせて「七大タイトル」すべてを独占。「将棋界はじまって以来の七冠達成」として日本中の話題になる。2008年には名人通算5期により「永世名人(十九世名人)」の資格を獲得した。現在、最強の棋士である。棋風はオールラウンドで幅広い戦法を使いこなし、終盤に繰り出す妙手は「羽生マジック」と呼ばれ多くのファンを魅了している。
著書には『決断力』(角川新書)、『羽生の頭脳1~10』(日本将棋連盟)、『挑戦する勇気』(朝日新聞社)などがある。

■目次
まえがき 船井 幸雄
第一章 ツキを呼ぶ生き方
・自分を信じる、自由・公平・公開・調和・単純・共生・無駄無
・自己責任と感謝の心
大山康晴名人:心理面の強さが重要だった(ココ一番)
・+思考・素直・肯定・挑戦・勉強・謙虚・長所伸展・辛抱執念・着実・負けん気・秩序
・ギブ×5(勝間)

第二章 天才は人並み外れた努力をする
・プロ意識で3年命がけで仕事をする
・能力の3倍でどれだけのことができるか・責任感
・情熱を維持すること、結果でなく内容から面白さを発見すること
・自分を裏切らずに努力する姿勢
・自分から目標を持ち・追い込む訓練をする
・どこまで挑戦してどこでやめるかをリスクマネジメントする
・なぜ謙虚か、誉められても傲慢にならず継続できるか
・知識と知恵/記憶と発想 のスイッチの切り替え
・力や能力が拮抗した際の決めては、信念、意識
・集中している時の時間感覚「忘我の時間」

第三章 目標を設定することの意味
・達成感、昇級する喜び(賞状など)
・船井式 泥縄性(⇔計画性):社会性(△収益性)、人中心(△お金・物)、長所伸展(△短所是正)
・やる気と情熱、働きグセ、即時完璧性の追求
・短期的な時間制限、目標の重要性
・集中して行う学習+現状を俯瞰する学習の双方が必要

第四章 日本人の特質を生かす人間関係の極意
・基本は約束を守るということ、苦手意識を作らない、他ジャンルの人との交流
・プラス思考で考える…自分しか変えれない
・勝負における暗黙の了解…自転車や合気道も?
・自分がいいと思ってほめ、PRしないと役に立たない(利害関係だけではNG)
六次の隔たり:世界中六十億人には1人辺り6人で伝わる
 :数万人の知人がいる/少なくても遠くに知人がいる 場合
・人づきあい:信者>>>>>>>>>友人>>>>>>知人>>>ファン>その他
・他ジャンルの専門家に力を借りる
・チェスは駒の力が強い、将棋は駒を再利用できる
・人との関係は鏡に映る自分の姿の投影(:鏡の法則?)…日本人の特性(性善説

第五章 世の中が百八十度転換する
・未来学者アルビン・トフラー「生産消費者の時代」、人間は12/31 20:00に生まれた
・インターネット、携帯、など自分なりにルールを決めて利用する・依存しない
・びっくりする現象を集めると時流がわかる
・いくつになっても素直にそんなこともあるかもしれないと受け入れる心を持つ
・母音の意味:Aあ(感覚的)、Iい(理性的)、Uう(調和)、Eえ(マクロ視点)、Oお(結果重視)

第六章 人はどうしたら人財になるか
・長所伸展、自ら気づく手助けをする
・中国では将棋はスポーツの分類、管轄は体育局:国家的な英才教育
・△知識と◎知恵のどちらを学ぶのか
・グーグルの社訓「邪悪なことはしない」
・即時、完璧のクセをつける
・修身と飛び級 という制度の重要性
吉田松陰「差別しない」松下村塾
米百俵(飢えより人材)
・長所を見つける、コツとルール化
・リーダー:意思、理念、孤独、愛、×神、×怨霊、修羅場・危険回避、自分の表現、利他の精神、引き際
・同上  :素直、学習、GIVE、仕事・現場、意思決定、×自己中心的、×好き嫌い、こだわらない、責任感、差別、認め受け入れる、×批判、時間、謙虚

第七章 直感力を研ぎすます秘訣
・直感型、素直、勉強好き、プラス思考
・感性を磨く

第八章 超意識を上手に活用するーそして無の境地へ
・心臓が八億回鼓動すると寿命?
・顕在意識、潜在意識、超意識
・ジャックマイヨールはイルカに潜水を学び、無になって酸素の消費を抑える(禅)
・限界突破、コロンブスの卵

あとがき 羽生 善治
船井幸雄は日本のオピニオンリーダー、融通無碍で懐の深い、
 すべてが決まった世界の必然に飽き足らず道なき道を進み続ける人

以上