決断力 羽生 善治

■決断力 (角川oneテーマ21) [新書] 羽生 善治(はぶ よしはる)
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4047100080/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392

■商品の説明
決断力角川oneテーマ21
26歳にして将棋界史上初の7冠を成し遂げ、天才の名をほしいままにした羽生善治氏。現在34歳、人間的にも円熟度を増した今、自らの「勝ちに向かう思考法」を解析して示す。羽生氏は何より直感力を重視する。1000局以上の公式戦で直感的に閃いた一手の7割は正しい選択だったと言う。データや前例に頼ろうとする戦法では、肝心な閃きが失われていくという。
パソコンは数多の対局から再現したいものを瞬時に取り出し、分析できる。しかし、この利便性も「強さ」に直結しているわけではないと語る。天才が集う世界では、データや既存情報の先にある新しい発想こそが勝敗を分けると言い、「知識+自分の思考・アイデア」を存分に機能させることが決断の極意だと論じている。

(日経ビジネス 2005/09/26 Copyrightc2001 日経BP企画..All rights reserved.)
出版社 / 著者からの内容紹介
勝負の分かれ目にある集中力と決断力。勝負師はいかにして直観力を磨いているのか?数多くの勝負のドラマを体験してきた著者が初めて書き下ろす勝負の極意を公開する。

■目次
・初めての名人は1612年以来400年「名人」は「25人」、
 1994年米長邦夫名人−23歳の羽生善治が挑戦
・上座に座るか?名人として代表に沿った態度…サッカーの中田現象
・白黒つけられない人間の複雑さ、器の大きさを痛感
第1章 勝機は誰にもある(勝負の土壇場では、精神力が勝敗を分ける
勝負どころではごちゃごちゃ考えるな。単純に、簡単に考えろ! ほか)
・一気に挽回はできない、ミスを待つ、意表を突く
・欠点は長所でもある、不利を喜べるか
・ココ一番はごちゃごちゃ考えない「KISS:KeepItSimple,Stupid」
・定跡は記憶するだけでなく、理解・判断し考えて昇華する必要がある
・経験を理解して「自家薬籠中のものにする」、「智恵に昇華」
・若さゆえに勢いだけで行けるときもあるがいずれ止まる
・かなり危険でも読み切っていれば戦える
・大山名人は「相手に手を渡す:名手」
・評価が実力になる、メンタルになりまた実力を上乗せする
第2章 直感の七割は正しい(プロの棋士でも、十手先の局面を想定することはできない
データや前例に頼ると、自分の力で必死に閃こうとしなくなる ほか)
・データから直感で2、3個に絞り(フォーカスする)判断する
・1時間で1000−2000手読める、が相手の立場に立って考える
・直感はだいたいあっている、年代で衰える
・A級は10人、リーグ戦し名人に挑戦、2人が降格、(15世名人大山康晴名人が最強)
棋士は差し手で自分を表現、相手にアイデアを引き出してもらう
・決断は自分の中にある
・序盤で主導権を握り、中盤で上手に手を渡すのが勝負のツボ
・データ化に伴う分析の進化、プロ内でも、得意分野の偏りの存在
・常識を疑う、先入観を持たない(青色ダイオード中村修二
・事前研究が4割、そして手ごわい
第3章 勝負に生かす「集中力」(深い集中力は、海に深く潜るステップと同じように得られる
集中力を発揮するには、頭の中に空白の時間をつくることも必要である ほか)
・集中力には波がある、雑念を邪念が亡くなり森閑とした世界へ
・好きなことでないと続かないし集中できない、波と個人差、空白を作る
・ミスは必ず生まれる、好調は波がある(メンタルで暗示−精神力)
・玲瓏:透き通るように美しいさま
 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch/0/0na/19530500/
 http://www.rayraw.com/
・克己復礼:こっきふくれい 己に克ち礼に復る。
 自分の良心、理性に従って様々な欲や私心、煩悩を省き、それによって精神全体の調和へと復ること。
 人間がその人格を高めるための手段。
 http://www.kokin.rr-livelife.net/yoji/yoji_ko/yoji_ko_14.html
第4章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報(パソコンで勉強したからといって、将棋は強くなれない
最先端の将棋を避けると、勝負から逃げることになってしまう ほか)
・情報量は同じ、判断・処理力が大事、いかに捨てるか
・知らなければその瞬間に負け
・実践のみに学びがある・・・検証反省(アイデア、調査、実行、反省:PlanDoCheckAction)
・酒や遊びが人生を深める、スポーツ観戦も
第5章 才能とは、継続できる情熱である(才能とは、同じ情熱、気力、モチベーションを持続することである
子どもは「できた!」という喜びが、次の目標へのエネルギー源になる ほか)
・頭が良いと勉強ができるは異なる
・モチベーションの継続:1週間でガクンと落ちる
・1年待って続けられるか、モチベーションの維持
・将棋の師匠とは最初と最後の2回だけ対戦する、羽生さんは3回だけ
・まだ習ってないから自分で考えない、自分で進まなければ始まらない
・真似から理解へのステップ、棋士は4段で一人前:和服を着る
・最善手でなくても試合は面白くなる…そこから生れるものもある
奨励会26歳までに4段にならないと退会
・昔はプロが技術を囲い込んでレベルを保っていた、今は逆?
・将棋の国際化、駒の再利用、省略の文化、歩を打って詰めることの禁止、2歩の禁止 などの奥深さ

以上