カンブリア宮殿 村上龍×経済人

カンブリア宮殿 村上龍×経済人 (日経スペシャル) [単行本]
 村上 龍 (著), テレビ東京報道局 (編集)
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/453216592X/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392

■内容紹介
トヨタ張会長、京セラ稲盛名誉会長、ミクシィ笠原社長、ワタミ渡邉社長、ホンダ福井社長――。日本経済を変えた経営者の魅力を、村上龍ならではの視点で引き出した人気トーク番組の単行本化。さらに村上氏がゲストをどう捉えたかという「Ryu's Eye」を書き下ろしで追加。
内容(「BOOK」データベースより)
この人たちと働きたい。「良い経営者」22人の資質と人間的魅力に迫る。

■目次
・経営者の条件「明るい」…「一緒にいてイヤじゃない」、「明るく笑顔でコストカット」
・根拠の無いポジティブは単なるバカ

Ⅰ進化を止めないメジャー企業
トヨタ26万人の人事戦略 (張富士夫トヨタ自動車株式会社)
・改善せずに自分ができるという心根は労働強化を強いる
・3日見ざれば括目してこれを見るべし、愚直
・公の部分、社会の中の企業市民としての役割
万葉集柿本人麻呂…まずほめる、感謝するそこから土地に入っていく
・ウッドよりアイアンを使え:ゴルフ、1回の改善でうまくいくわけがない
・ほめてもらいたいか?付加価値を生まなものは無駄

あくなき技術への挑戦! (福井威夫:本田技研工業株式会社)
・カンボコ、、、ぼこぼこに怒られてその中に感動がある
・学歴無用論は、学力や実力がいるが「学歴:過去」はいらないということ
・物事を真実まで極めた真理でないと世界には通用しない・・・それを絶えず作り3,4個にして捨てていく
・技術者は技術の前に平等
・F1の現場に3年ほどいて現業に戻す、人材源流強化
・自動車業界では後発、排ガス規制「マスキー法」…「できない」がチャンス
・3つの喜び(★買う:満足、売る、創る喜び)
・レースというのは結果がすべて2位以下は全部ダメ

全日空大橋洋治
・3百億円のコストカット給与一律5%、人員削減、人件費で二百億、不採算路線で百億カットした
・強いものや賢いものが必ずしも種を存続させて生きているわけではない
 ・・・スピード感を持って変化に対応するものだけ
・ビジョンを共有するために誠心誠意:安全、お客様の声、
・「ものがモノ言うモノづくり」花王
・三勿三行:「怒、恐、悲」、「誠意、正直、愉快」
・ルールにのっとって若者はチャレンジが必要
アウシュビッツでは「体力的な強者」より「ユーモアセンスがある人」が生き残った

花王:後藤卓也
明治23年石鹸から始まった「かおがあらえる」せっけん
・改良を続ける四分の一で洗える、すぐ溶けるマイクロ粒子、漂白も柔軟も、20回以上
・清潔で美しく健やかな生活の担保
潜在的なニーズの発掘のため、世の中の動きや生活を見て行く(継続)
・どこにあるかわからない様な自分探しをするよりも、まずは会社の夢に自分の夢を併せる努力をする
・目の前の峠を登る

Ⅱ能力・人格・経営
『ニッポン企業のリーダー像』とは? (古田英明:縄文アソシエイツ)
・企業側の求める人材に関して「こういう人の方がいいのでは?」と議論させていただくケースは結構あります
・相手がよく知らない分野のことでも相手のレベルを想定しながらその人にもわかるように説明できる(腑に落ちる)
・逆三角形のボトムを支えるようなリーダーこそ経営者にふさわしい

プロデュースの力~芸能をビジネスにした男が語る (堀威夫ホリプロ)
・若気の至りとはエネルギー日本ではネガティブだがむしろぼくはポジティブな言葉だと思います。
山口百恵の引退:自分の産んだ子だって止められないのだからまして他人は無理、最終的には自分で自分に引導を渡した
・運ではない人に限って運だと言う(充分に準備して確定された裏打ちがあってそこに運がいる)
・いろいろ考えて、勝利の女神をどうやって味方につけるかを考える「いい顔が必要」
音楽と人間に対する暖かなまなざしと、信頼と愛情「いつだって青春わが人生のホリプロ

Ⅲ技術を支える頭脳と精神
少年よ 感性を磨け (岡野雅行岡野工業)
・一人前になるまで二十年そこまで辛抱できるかどうか
・不可能を可能にしたのは「深絞り」という伝統的な加工技術(1枚を連続的にプレスしそこの深い製品へと仕上げていく技法)
 ごく細の注射針、携帯のリチウムイオン電池ケース
 http://www.iguma.com/tech/shibori4.htm
・ピンとこないのは、楽な仕事ばかりしていた「答えの出る仕事ばかり」
 普通のことばかりしていてはだれも認めてくれない、おかしいんじゃないかといつも言われた:笑
・高校はいい、でも大学まで行っちゃうと時間的に無理、やる前に理屈が先に行っちゃう
 やる前から「こんなに難しいのはできない」とかケチをつける…一人前には20年
・「見てください」、でなくて「これでどうです」で持って来い
・高校や大学に行って一般的なものを学ぶ時間がもったいない

ムダで儲ける経営術 (松浦元男:樹研工業)
・ほんの3年前までオーディオビデオそれが1/3、中国へ行った。それから腕時計年8億〜、今は8百万、
 携帯が売れたら時計は売れない。コンパクトカメラの巻き上げ機構、デジカメで0になる
・白書を見れば世の中がわかる
 大阪の中心街の土地が45%値上がり、スーパーの売り上げが1.7%ダウン=誰かが投機…崩壊する
・チャンスを活かすために節約して、さっと資金を投入しかつ魅力的な説明ができる
・人生の目的=×=お金、有名、偉い、、、ではない一生懸命やったけっかなら「ラッキー」
・馬を水飲み場に連れていくことはできるけど、のませることはできない
・すべてのこともは無限の可能性を持つ、モチベーションがある限り

Ⅳ陽気で真摯な挑戦者たち
次世代ネットビジネスの主役たち (笠原健治ミクシィ近藤淳也はてな)
・まだ成功したとは思っていない
・現時点も大事だが、必要なことをしっかり吸収できるか、身に付けたもので作りたいものがあるとか、どう表現するかが大事
・成功したと感じてもメリットは何もない。特に若いうちの成功の自覚は弊害が多い
・正統で正当な危機感を持って科学的努力を継続させ成功している人ほど「成功の自覚は無い」

ヒットの法則 物語で客の心をつかめ (伊藤信吾男前豆腐店)
・売り込むためにスーパーを回ると「ダンピング」のみ
・実は豆腐は水につけておくと風味が抜ける
・パンにある女性の心の高揚感
・人と同じことやってもダメ、ネーミングのインパク
・言わない方がいいですね、反省なんかするもんじゃないです
・必ず成功するわけではないが、成功するためには「科学的な努力の継続」は絶対に必要

目覚めよ!ニッポンの営業マン (宋文洲ソフトブレーン株式会社)
・企業をゼロから創業する才能と、上場企業を大きくする才能は別
・お前がやりたくてやってるんだよ、失敗してもうまくいかなくても他人のせいにするんじゃないよ
・野心でなくてもいい、常に前向きで、中途半端にやめないということは必要
・必死でなく社員に楽させて結果を出す方がいい

女性がついていきたくなる “女”が語る経営術 (野口美佳:株式会社ピーチ・ジョン)
・抽象では無く具体的にアピール
・要点をまとめて5分程度聞いて判断
・毎日が転記、嫌なことや大変なこと解決しなければならないことはたくさんそれは「エクスタシー」
・すべてデータではない、生とは異なる(ワコールとの対比)
・「気味の話はよくわからない」…女性同士は言葉だけじゃなくて雰囲気やイメージ、オーラ、空気感で通じ合うこともある「ムード」
・町や資料、ビルは男が作ったもの、女は自分、身の回りの幸せ
・「かわいい」がすべての好印象に使用できる感じ、その対象の「オヤジ」

セレブを魅了!世界ブランドを作る男 (寺田和正:サマンサタバサ)
・感性は経験則、それを磨く
・眠っていた日本の技術を掘り起こすサマンサタバタの一面
・持っているもので値踏みされる、、、、幸せになれる一つのアイテム
・プライド、やりがい、報酬、日本人の強み集団力、信頼
・セレブは20-30%くらい
・経験則を研ぎ澄まして「感性」になる、それを磨く、、、すごいものを見たときに驚く能力
・海外なら3000円と値切るのでなく、こうすれば2500円で作れるかもしれないとじっくりと相談する
・人が育った時、本当にガラッと変わる、責任感が生まれる
・女性に囲まれる生活への妬みとともにどれほど大変か、高いコミュニケーション能力と忍耐力を必要とする
・経済環境だけでなく、質の高い生活を送ることの必要性を説明

夢を実現するための行動力 (渡邊美樹:ワタミ株式会社)
・無理を続ければ最終的にそれは無理でなくなる
・宅配便ドライバーで1日20時間はたらき300万円貯めた
・今日やるべきことが明確になっていると落ちつく
・計画は変えてもたどり着く日は変えない
・これ以上は無理の少し上、1週間で無理ではなくなる
・自分の夢に大学が必要ならしっかり受験する
・必要なことのためにシンプルに、単純にそぎ落として結論を出してきた。
 実際には若い人が社会を作らなければならない、あそんでいる場合ではない、自分を追い込んでいく
・自分で設定した自分の限界を疑ってみる
・向いたことに出会う/まず必死にやってみる … コインの裏表?

Ⅴ異端から正統へ

成功の鍵は“ツキ”を導く行動にあり (吉田潤喜:ヨシダグループ)
・ヨシダソース年商200億
・クリスマスプレゼントのソースにお金を払う?
・人間関係を築けば築くほど信頼され、自分を磨ける
・自分は卑怯な人間だと思ったことは一生忘れない。絶対に自分の会社は公開しない自分で作って潰す
・まず動いて動きながら考える
・自分をさらけ出す。欲しいものがある時は欲しいと言っていい
・出会いというのは何か理由がある、だからその瞬間に中途半端な態度を取るとあとで後悔する
 そういう意味でもすべての出会いには意味がある。そのくらい真剣に
 過去そうだった、立派な方に合って、なぜこんなに真剣に離してくれたんだろう
 だから自分もそうしないとと思う
・ビッグマネー・ワタシはこうして成り上がった
・憧れをもつ人間の希薄化、好奇心から生まれ、すべての動機の源泉

テレビ通販の話術師 (田明株式会社:ジャパネットたかた)
・まず自分ができると信じる考えるよりやってみるできなかったら変える、それを続ける
・「客を待っているだけではだめだ」旅館の宴会場に足を運び写真を撮り夜通し現像してそこで販売する
・徹底した自前主義、配送センターでは荷造から発送まですべて行う。アフターケアも商品を手に取りながら
・2004年51万人の個人情報の流出、50日間の営業自粛、素早い対応、携帯・カメラの持ち込み禁止
・ラジオもTVも生で初めてお客様の関心を引ける
・TVラジオもあるがペーパーメディアの方が安心して買っていただける?
 …ネットよりも?2012年?まだそうかも?新聞等の紙媒体の重要性
・置かれた状況でどれだけ判断をスピーディーにするかが重要、まずやってみる、改善する
 対処方法を変えれば続けて行ける
・商品にほれ込む、下手でもいいのでお客さんの立場で表現する、体験を提案する、写真のおお伸ばし20枚
佐世保の同郷、村上龍高田明城島健司(引退)

城島健司、現役引退「野球が嫌いになってしまいそうだった」
 http://www.j-cast.com/2012/09/28148182.html
 http://blog.livedoor.jp/yakiusoku/archives/53799406.html
 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121003-00000002-sbunshun-spo

ライブドアとは何だったのか (平松庚三:株式会社ライブドア)
ソニー、40歳の時株を買い取り親会社から独立「弥生」、ライブドア(社員1000人の巨大ネット企業)
・ポジティブに考えるとポジティブなスパイラルになる
外資での社長業、立て直す、走りながら修理する、成長を持続させながら黒字に転換する(結果がすべて)
・成長期軸にある中で相性、スピードがつくパートナーとしてのライブドア
 ライブドアの仕事の仕方、スピードとクオリティが他社からずば抜けていた(権限委譲ぶり)
・すべてが堀江氏を中心に動いてる、内部批判が働かない、そういうカルチャー
・自分よりすごく優れている、必要な時にノーと言えることが条件
・とにかくスピード、粗さや腋の甘さを凌駕するスピード
ライブドア再建、ヘッドハントなら断っていた?弥生の責任者でライブドアの上級副社長
・すべての仕事には代替が存在する、

あくなき挑戦と突破力 (澤田秀雄:株式会社H.I.S)
・大切なのは戦い抜く意思、本当に正しければいずれルールが変わる
・ドイツ留学中に日本人のためのナイトツアー(ビール、ショー)ひと月100万近く稼いだ時も
・ニーズ(世界的な遺産、大自然、歴史的に特別な何かなどの素材、あとインフラ)
・昔、海外行きの航空券は料金が決まっていて、来る人の倍
・明るくふるまう

Ⅵ自己と組織の変革

ビジネスマンよ!大志を抱け (北尾吉孝:SBI)
・ほとんどのことはうまくいかないと考え、うまく行ったらラッキー
 人生は徹底的に努力しないと天は味方しない
・SBIホールディングすは1999年ソフトバンクの金融部門として作られた
・★資本市場という公共財の、清冽な地下水を汚さないということ(野村証券
・1対100の株式分割時価総額は変わらないので、需給関係から一時暴騰するそこで株交換して買収する
・ピータードラッガー「経営とは人を通じて正しいことを行うこと」
・経営者は学習して、学問的成果を積極的に取り入れていく姿勢が大事
・倫理的な価値観の根底にあることが何かということ「デジタル情報革命:孫正義
・鉄鋼王カーネギー「自分より優秀な人を集めし男ココに眠る」
・自分がもっとというステージにまだ入っていない働いて自然と天の啓示が聞こえてくるのがご縁
・好き嫌いより知らないことをそのままにしないということ
・目標を立てるあらゆる知恵と工夫で達成したらご破算にしまた次の目標を置く

経験を生かして強みを伸ばせ (原田泳幸日本マクドナルド)、佐世保
・42歳の時アップルへMsWin95の頃
・不振は内的な要因、販売代理店との慣習、iMaciPod
・グローバル企業でのプレゼンは、決定の場、決戦、真剣勝負
・日米での違い
 「主人がいないときに子供を育てたんだから偉くなってくれないと困る」
 「お疲れさまでしたゆっくり休んでください」
・20代は何でも、30代は人生の方向を決める、40代は成し遂げる
・転職はなにを求めて決断するかということ
・転職時に6つは自分のメリットを上げる(半分は裏切られる)
・長所を強化、価値の創出、お客様に伝える、対価を払っていただく
・変化について行くなんてとんでもない、トレンドを作る
・自社の強みを打ちだせないと価格競争になる
・2つのMacを救った経営者

社員ひとりひとりが主役 (稲盛和夫:京セラ)
・入社4年目上司と衝突、辞職して「京都セラミック」を創業
・会社の組織をアメーバという小集団に分け、社内に独立採算の個人商店を作る
・経営者は自己犠牲してでも「お客様」を大事にしてほしい
・考え方の押し付けは嫌い→君を見てめてくれるところへ行くべき
・全体として機能するために「哲学:フィロソフィー」を共有することが大切
 思いやりと利益追求は決して矛盾しない
アメーバ経営:「ユニット分割」し「独立採算制」、共通意識としての「利他主義
カンブリア宮殿…進化に繋がった5億5千年前のカンブリア紀に似ている(村上龍)

以上