伝承のともしび -五月女 貢 (さおとめ みつぎ著)

■伝承のともしび -合氣道開祖 植芝盛平の教え- [ハードカバー]
 五月女 貢 (さおとめ みつぎ著), どう出版編集部 (編集)
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4904464311/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392

■内容紹介
合氣道開祖の教えを、内弟子が現在に語り継ぐ!!

本書には、「学べよ、気づけよ」と盛平開祖に叱咤激励された言葉や
開祖とのエピソードをはじめ、 開祖の心をうつした五月女師範の、
地球全体、人類の行く末を思う心がつづられています。

長く合気道を修行されている方が読まれても、
合気道を始めてまだ日の浅い方が読まれても、
合気道への思いを深くし 「開祖の目指すところ」を目指す
―その思いを新たにされるでしょう。

また、合気道をされていない方が読まれても、
日本人の誇りを 呼び覚まされる内容です。
内容(「BOOK」データベースより)
合氣道・開祖の教えを内弟子が現在に語り継ぐ。

■目次
・武の道はすべての生成科育を守る大愛、真の武とは、合気道は勝ち負けを争わない
・宇宙も人体も同じ、宇宙のすべての動きから出ている
・短い期間の経験だけで判断して、**スタイルと思うのは早計、一生が修行
内弟子生活15年を含む20年間、大先生は一人高く、孤高の峰に住んでおられた
・単純な日本の伝統的なものへの異国趣味ではいけない

第1章 合氣道の創設(合氣道開祖植芝盛平先生
合氣道とは宇宙科学の姿を「武」に表わしたもの ほか)
・1883-1969 和歌山県田辺市、盛平さんの薪のお化けが通る
・北海道開拓団で白滝町、武田惣角師範に出会い教示を受ける
・京都綾部の大本教:出口氏
・新宿区若松町に皇武館道場を設立、茨城県岩間に隠居
GHQ道教育活動禁止令の中、財団法人合気会
・富木謙治、塩田剛三、望月稔
・合気とは、よろず和合の力なり、たゆまず磨け道の人々
鎌倉時代の侍、武術、中国武術などを引き合いに出してしたり顔で論ずる…笑(分化して考える)
・1921-1999 2代目 植芝吉祥丸先生…社会に価値づけ組織化普及発展させた中心的存在
・大学、企業団体、地方支部、大学の教授の様な学究的風格とその奥の強烈な意志の強さ、「道統の中心」

第2章 宇宙に生かされている生命体―生命の産屋(永久に躍動する宇宙
「空」とはすべての形の源 ほか)
・東洋の世界観、万物は一体で相互に関連しているという根本的統一性の自覚
・自分ひとりが行為者と感じている間違い
・知るものは、知らざるものを知り、知るものを知るとする者なり
 至るものとは、いまだ至らざることを知り
 神なる宇宙の法則に深く頭を下げ、謙虚にして生きるもの、神の下僕
・命は努力によってのみ保たれる

第3章 武道の精神的使命(武は文の「体」であり、文は武の「用」である
観念論ではなく、実践論に立つ武士道 ほか)
・矛を止める:武、人を活かす:いくさ、国民を安んずる
・士は天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽しみに遅れて楽しむ
・武=×=マーシャルアーツ?むしろマネージ、オーガナイズ
宮本武蔵五輪の書」水の巻「静動一如」
 …体が静かな時にも心を制止せず、体が激しく動く時にも心は平静に保つ
・兵法とは常の身なり
・武術の本質は、効率的な制圧と殺傷、、、→精力善用共存共栄の道、教育的効果(柔道:嘉納)
 気育、徳育、知育、体育

第4章 武道としての合氣道(技の世界を超越した境地
自己に与えられた天の使命に打ち克つ(開祖口伝) ほか)
・人格的研鑽によって精神性、求道性を加え、不断の身心練磨をもって人間求道のための偉業
・自然の真象を眺め悟りを開く、行為の一切を見通す:合気の位
・正勝、吾勝、円の動きのめぐりあわせ、禊の意味
・表裏一体の剣と体術
 気の結び、呼吸、間合い、残心、目付、正しい姿勢…剣によりイメージ化して稽古できる
・敵に暴力を振るわせない、敵を作らない武徳の道、一剣洗心

第5章 合気道修行者に望む、心の調和
・どのように受身を取るか、稽古の意味が半減
・武器を持っても受身が取れる、気が先走らない
・攻撃して合気する技(オフェンス)
・入身転換:死中に活を得る(自分の弱さ、己の脆さ、殺合の怖さ)
守破離:型を学ぶ/限界点を見て、固定観念を破る/自由自在に応用変化、合気道の技の原理原則
・攻撃して合気する技
・謙虚に一貫性をもって真理に近づく
・闘争術のネガティブな泥沼から昇華して、水面に咲く清き蓮の花のごとくに精神を咲かせる

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練習上の心得「武道:1938年」より
・指導者の教示を守り「いたずらに力を競うべからず」
・前方のみならず「四方、八方の敵に対する心がけ」を持つ
・練習は「常に愉快に実施」する
・指導はその一端を教えるにすぎず「自己の不断の練習により初めて体得する」
・いたずらに多きの技を望まず、「1つずつ自己のもの」にする
・まず体の変更より初めて逐次強度を高め、初期は1回(技)10分程度とする
・鍛錬の目的を達する
・いたずらに公開せず悪用しない

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・半身の姿勢は剣を持たない剣の構え
・茫然自失して立っている私は無である
・剣の極意:突くことと斬ること「剣の習い」とは一生涯を至誠心を貫き通すこと
・自己の心の中の邪気邪心を斬る:吾勝、正勝、勝速日
・道器一致:技と心が一致する(ふさわしいものになる)
・武産合気:武の本願に立ち帰って世界を和合させ人類を一家たらしめる道
・技術の中に極意などない。結局はその剣を使う人間の心の中にある
・兵法とは常の身:太刀は世の不正を正し、小刀は自己の邪心を斬る

第6章 大先生を偲んで
・攻撃的な感情が合気道の修行によって(6ー9時間/日)内部に向く…やりきった?
・一般には宗教的なものは毛嫌いするから誤解のないよう注意しなさい
・教えを残せ、古今の賢人の教えで自己を成長させる
・1霊4魂、3元8力:陰陽
・木剣で立ち木打ち、松の木が泣いている、手桶に湯水を取って湯加減を見る(禊)
・自分の肉体が透明になっていく、大きな岩山か静かな湖に対する
・古来日本武道には「殺さず破らず」が極意としてあるが、真の武の道は「吾勝」であり
 「正勝」であり、時空を超えて「相手の向上心に和合する勝速日」であると悟る
 武道の使命とは「共存共栄の道を守る」ことが本願でなければならない
・真の意味の自己愛でなく利己主義の曲解から脱することが必要

第7章 世界の中の日本
・2代目吉祥丸道主は、世界平和に貢献とし、米国政府より感謝状を贈呈された。
・有段者300人に国連平和部隊のボランティアを打診される:国家的な事業
・日本人は外国の人たちから日本の伝統文化に関して真剣に質問されると勉強していないので答えられない、
 英語も使えない
芭蕉:古池や蛙飛びこむ水の音…深夜の恐ろしくなるような静寂な暗黒の中で、ほんのわずかな水の音が
 雷光稲妻のごとく全宇宙に大反響となってこだましていく、と同時に自己の宇宙の中にも響き渡る
★知るものは言わず/いまだ至らざるを知るものこそ知るものである/わかっているとは行為すること
・負けるが勝ち、損して得取れ:あまりにも勝ちすぎない(武田信玄)
・瞬時に直感的に判断し、常に心境や技量を高めておかなければ説明もしてもらえなかった。
・一死をもって万生を生かしめる道こそ、真の武士道の本義(調和)

・誠意、言ったことは守る、重厚、謙虚
・外国に住む〜自分が日本人であることを意識「ワシントンDC、桜の木と合気道
・戦争、汝の隣人を愛せよと教える国によっておこる、、、東西の叡智の融合は絶対に必要である

以上