野球道 桑田 真澄 , 佐山 和夫(著)

★一気に読んで付箋だらけになった、面白い★
スポーツマンシップにのっとった精神性 ★
★その上で世界に通用する人材を     ★

■野球道 (ちくま新書) [新書] 桑田 真澄 (著), 佐山 和夫 (著)
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4480066152/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392
 
■内容説明
小さな大エース、桑田真澄。合理的な思考で野球界の因襲を打破してきた彼が提唱する新しい「野球道」とは何か? 球界のあり方を日米野球史の大家と語り尽くす。
内容(「BOOK」データベースより)
小さな大エース、桑田真澄。決して恵まれた体でないにもかかわらず長く活躍できた陰には、卓越した理論と不断の努力があった。少年野球からプロ野球まで、旧弊なしきたりに立ち向かい、いかに合理的・効率的な練習を追求してきたか。大学院で野球の研究論文まで執筆した探究心の根源には何があるのか―長年にわたり日米の野球史を研究し、球界の堕落に警鐘を鳴らしてきた作家・佐山和夫が、野球人・桑田真澄の成功の秘訣と、その背景にある独自の「野球道」の精神に迫る。

■目次
・野球道とは?若い選手が極限状態まで追い込むことを要求され精神鍛錬のために体罰を受ける?
 子供ながらに「どうしてこんなに練習するのか」、「殴られるのか」、「水を飲んではだめなのか」と疑問だった
MLBシンプルな野球な楽しみ、ぶつかりと魅力、基本的なプレーの雑さ、道具を粗末、フェアプレー精神
 技だけでなく心を大切にする:精神
早稲田大学大学院、飛田すいしゅう先生の武士道精神→「純正野球道」

第1章 野球人生を振り返って(いまは野球人生の「五回裏」が終わったところ
作家・佐山和夫と野球人・桑田真澄の出会い ほか)
・監督になる資質1.情熱、2.冷静な判断力、3.経験
・佐山和夫:和歌山県 田辺市周辺
・母の影響、補欠でもいいから3年間きっちりやる
・正々堂々、1線を設けて叱る、金曜土曜は9時消灯、早起きしたらギュっと抱擁
・実力がついていく実感、素振り30本などノルマ
・失敗でなく成功こそが成功の元、それを積み重ねる
・人はともかく自分らしく行く努力
 努力する才能/逆境に耐える/計画を実行する
・練習の目的を説明する、腹筋=この動作…あとは各自で
・平日の全体練習は3時間、休日は10時から13時残りは個人練習…集中して練習
 練習+休養+栄養
・10本構えたところで練習終り、金属バットの時だけ20本→ランニングへ(下半身は重要)
 素振りは集中して50本、ピッチングは100球→ランニング
・スイングは、一度ヘッドを落としてからややアッパースイング(ほぼ水平)で
 良いバッターはレベルからややアッパーでボールを捕らえる
・カーブ:手首の強化、マッサージ、抜く感じ(グリップは重要)
 ツーシーム:縫い目にかけて撫でる?
 http://jp.ixarticle.com/articles/154440/
 http://henkakyuu.web.fc2.com/ka-bu.html
 http://henkakyu.web.fc2.com/ka-bu.htm

第2章 ベースボールと「野球道」(野球選手のセカンドライフ
ベースボールとは違う日本の「純正野球道」 ほか)
・現役の選手で将来のこと考えているのは40%?
・純正野球道:野球の面目ここに一変して、精神を主とし、修養に資し、品性を研ぐ具となるなり
・メンタルが強くない外国人
・テクニックを磨くのは日本人の方が得意、オールラウンドに鍛えられている日本人選手
・盗塁するなのサイン、投手の疲労、怪我のリスクから
・野球道をスポーツマンシップで再定義
 :心の調和(練習+休養+栄養)−練習の質(合理性)−尊重(リスペクト)
 :社会に役に立つ
・対極のゲームズマンシップ:勝つための駆け引き
 松脂、くぎ、やすり、ドーピング(回復)、フェイク発言、ショービジネス
・稽古・ゲームを高めるも低めるもプレーする者の精神
・野球(バスケ)では野次が当たり前?テニス・ゴルフでは?
・勝って驕らず負けて挫けず
・技術は新しく、精神は古く
・捕手のブロック、「ベースは見せる」…走塁妨害と反する:笑

第3章 指導者は意識改革せよ(練習量は多ければいいわけじゃない
「三角形の頂点でボールを捕れ」のおかしさ ほか)
・指導者の意識改革
・運動と休養のバランス、食事の栄養の必要性
・指導者の資格:ああするなではなく、こうすると言えるか(重要)
・胸の前の3角?正面でいいのでは?
・バックハンドでは×?、左を鍛えたのでは?現状にあった合理性の追求
イップス:精神要因での運動障害、シゴキや、試合中の事故によるものが多い
・昔のグローブは握れない、当ててそのまま投げる(左右共用の6本指も:笑)
・必要最小限のねじりで、体重を使う(ねじらないつもりで)
・米:膝を胸に近づけて上げて下ろすだけ…一回逆に倒す、右肩を下げる(下半身は重要)
 斜面に立つために逆に倒す、肩下げてバランスを取りながら体重移動、リリースの瞬間に肘をあげる(鞭)
・指導者は態度ややり方までプロを真似る:ジャンパー、横柄、干す(米では威張らない)

第4章 魅惑のプレーヤー伝説(伝説の球児・桑田真澄がまっすぐカーブしか投げなかった理由
サチェル・ペイジとジョン・ギブソン ほか)
・高校ではストレートとカーブのみまずはそこで磨くそこから先はプロで(目的意識)
・調子のいい時は、バッターの★狙いに投げて詰まるか打ちあげて打ち取る(玉数を少なく)
 相手の苦手なところがわかればそこに徹底して投げる
・野球はプロとして成功することが難しいスポーツ…微妙なさじ加減、練習のやりすぎも×?
・自分の正当化:アメリカ人のメンタリティ
・最後の最後まで分からない、だからあきらめない、死ぬ時にいい人生と言えるように頑張る
中南米の選手、高校でステロイドに染まる、ここ(中南米)では礼儀作法と健康で清潔な生活を教える方が難しい
サチェル・ペイジ 史上最高の投手

第5章 野球の未来のために(四球のルールは変えるべき
ホームランで二周すれば二点だった ほか)
・敬遠のペナルティは甘い?
・子供の時は1−1から始める、試合が動く
・フェンス、飛ばない玉
・システム:2リーグ制、プレーオフ、ビデオ判定…真似だけでは×
・DH制:投手がインサイドを危険なほど攻める、因果応報が無い
・国際化:剣道(しない)、柔道(ポイント制…精神性の乖離)…文化は国固有
・とりあえず30球?直前に10球集中
・桑田ロード:肘リハビリ時、イメトレ試合の50分、すべてのイニング
・野球のため:野球しかできない、、、ピアノ→リズム、古武術→ウネリ、重心
・育てるための農業、狩猟民族と農耕民族のメンタリティの違い
・プロから学ぶ:身体のメンテ、怪我回避、トレーニング、本当に必要なこと
・43歳で人生5回裏、最後まで完投を

・野球に関する主張は大胆分析解説は細心・謙虚・抑制
・パイレーツ入団時「クレメンテのいた球団」、怪我してもメジャーの底辺(すべて)を体験できた
・自分の投手の経験を最大限に生かした投球を、人生でも行う
プロ野球から7億1800万(NBP発表)

以上