「1秒!」で財務諸表を読む方法―小宮 一慶 2008年

■「1秒!」で財務諸表を読む方法―仕事に使える会計知識が身につく本 [単行本]
 小宮 一慶 2008年
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4492601716/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392

■内容紹介
ビジネスマンにとって「これだけ知っていれば大丈夫!」という
最低限の会計知識
なぜ、一般のビジネスマンにとって財務・会計の話は難しく感じてしまうのか? その多くが専門家にしか必要のない高度な知識まで知ろうとしていたことに原因があります。本書では、一般ビジネスマンが仕事をしていく上で、「これだけ知っていれば大丈夫!」といったコンセプトのもと、「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」といった財務会計の基礎知識や、「損益分岐点分析」「増し分利益」「直接原価計算」「付加価値」といった管理会計の基本について最低限のポイントをやさしく紹介していきます。
1秒だけ財務諸表を見るなら、どこを見るか?
「会社の数字」のプロが教える財務諸表を読み解く最低限のポイント
一度見についた会計知識や数字を見る力は、経済や経営のニュース、さらには企業の実力
を分析する上での大きな武器となります。本書では、財務諸表を読む知識を見につけた後
で、「1秒だけ財務諸表を見るなら、どこを見るか?」「外資ファンドが狙う企業のバラン
スシートの特徴とは?」「なぜ、イオンはダイエーを子会社にしないのか?」「トヨタ自動
車が、あえて無借金経営にしない理由とは?」といった身近な事例を取り上げ、財務諸表
分析や企業分析を行う際に「どこを・どう読むか」「そのことで何がわかるのか」について
もくわしく解説していきます。
「へ~ぇ」や「なるほど!」が連発! 会計の初心者や数字が苦手なビジネスマンにとって、
手に取りやすい最良の入門書。
内容(「BOOK」データベースより)
「会社の数字」の基本がわかれば、経済現象や経営のカラクリが見えてくる。これだけは知っておきたい最低限のポイントをズバリ解説。

■目次
第1章 1秒だけ財務諸表を見るなら、どこを見るか? -貸借対照表
・短期的な安全性、流動負債に対しての流動資産流動比率
・「自己資本率」、資産の中の純資産…15%以上が最適だが、高くても短期的な資金ショートで倒産の可能性もある
・「自己資本率」が異常に高いと優良すぎてファンドに狙われる「ブルドックソース、一時の花王 など60%超」
トヨタも32兆の総資産中、12兆の有利子負債、利益は年1.6兆
・1.「ROA:資産利益率」、利益/資産
・2.「ROE自己資本利益率」、純利益/自己資本
ROEが低く、株価が低く、自己資本率が高いものは有望
・日本では外国為替法で「国防」関連企業は買収から保護されている「航空機、原子力炭素繊維
・イオンのダイエー関連会社化:50%超の株式保有、実効支配…
 親子間取引を相殺したうえで、項目を合算する関係(連結)

第2章 なぜ、国の財政は破綻しないのか? -損益計算書
プライマリーバランス国債元金支払いや利払いを除いた収支…営業利益のみ
GDP国内総生産…付加価値合計
GDP内の人件費を「労働分配率
・(流動)借入から現金を引いたものが企業の年間の付加価値を超えると資金繰りが苦しくなる
・政府の信用、で借り換えが可能、返済期間の調整(問題の先延)

第3章 なぜ、リニアや第二東名はなかなか完成しないのか? -キャッシュフロー
・利益とキャッシュフローは異なる…現金が出ていかない費用:証券の評価損、減価償却
キャッシュフロー:営業(今)、投資(未来)
・日産のV字回復には理由がある:投資の抑制、人件費の削減…それによる開発の遅れは否めないEVなど
・財務:株主還元、返済によりある程度マイナスなのが健全
・政府のキャッシュフロー:未来投資と無駄の削減

第4章 なぜ、IT企業はブランドにこだわるのか? -固定費と変動費
・IT企業の固定・変動費の不要部分(損益分岐点が低い)…ブランド化「楽天」、「Amazon」など
新日鉄の君津製作所・・・兆単位の設備投資=減価償却
損益分岐点売上高
・流通:広告宣伝、在庫、返品リスク
楽天:2007/1-9で営業利益25%
・小規模事務ビジネス(コンサル、弁護士)…規模のメリットが難
三菱商事は「総合商社」から「総合投資会社」へ
ソフトバンク:設備投資型の通信事業

第5章 なぜ、航空券には早割り格安チケットがあるのか? -増し分利益
・「フライト」固定費産業、損益分岐「乗客数」の存在
JALの「クラスJ」+1000 << ANAスーパーシート
・ホテルのディスカウントも同様、空けておくより良い
・チャーター便の割引、空きスペースの活用
ホワイトプラン:基本料金のスケールメリットで固定費分をカバー
・JRは保護産業なので、過剰利益の可能性がある(本州)

第6章 なぜ、液晶テレビの価格はどんどん下がるのか? -直接原価計算
・多額の設備投資、、、合成の誤謬(設備投資時に損益分岐が確定してしまう)
ダンピング:他の部分で固定費をカバーしてシェアをとる
・タクシー会社は、固定費、利益の関係で、規制緩和にともない、台数の拡大路線「東京:大日本帝国
・赤字でも運営する理由…減価償却は出ていかない費用

第7章 なぜ、小林製薬ではヒット商品が次々と生まれるのか? -PPM
PPM:プロダクトポートフォリオ
 シェアー成長率の軸で
 1.キャッシュカウ :安定
 2.スター :高収益だが成長・参入リスク
 3.?    :数を打つ
 4.負け犬
小林製薬:社員提案制度¥2000−100万
 アイデアから開発まで13か月
 創造と革新、継続は悪、変化は善、ごんた集団、新しい物好き、粘り強い、行動力、信賞必「誉」
 ニッチ領域でシェアをとるための広告宣伝費は開発費の10倍
 創業者利益=キャッシュカウ
花王:社会に有用か、創造的技術、コストパフォーマンス、消費者テスト、特徴の伝達力

第8章 なぜ、企業業績は良いのに「現金給与総額」は上がらないのか? -付加価値
・給与と経済が連動しない、正社員とパートの求人倍率、物価下落
・会社は、売上高‐「利益」=費用で考えている「利益確保」
・付加価値活動、プロフィットセンター(無駄の削減、ローコストオペレーション)

以上