ザ・チーム 日本の一番大きな問題を解く

■ザ・チーム 日本の一番大きな問題を解く 2012/10/4
 齋藤ウィリアム浩幸(さいとう・ウィリアム・ひろゆき) (著), William Hiroyuki Saito (著)
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■著者について
1971年ロサンゼルス生まれの日系二世。16歳でカリフォルニア大学
リバーサイド校に合格。同大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部卒業。
高校時代にI/Oソフトウェアを設立。テレビ会議システムなどで失
敗したあと、指紋認証など生体認証暗号システムの開発で成功。
2004年、会社をマイクロソフトに売却。日本に拠点を移し、ベンチ
ャー支援のインテカーを設立。ドバイなど世界3カ所にオフィスをもち、
有望なスタートアップ企業14社を育成している。1998年にアーンスト・
ヤング主催のアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー米国大会でヤング
起業家賞を受賞。2012年に国会の東京電力福島原子力発電所
故調査委員会の最高技術責任者と国家戦略会議フロンティア分科
会「繁栄のフロンティア」分科会委員を務める。
著書に“An Unprogrammed Life: Adventures of an Incurable Entrepreneur"。

■目次
プロローグ
・日本にはチームが無いという見方には日本に住む外国人が賛成した
・日本の問題:チーム不足、改革、アントレ(起業家)、リスク、失敗を許容する
チームをつくり、まずヘルプから
第1章 ウィリアムの冒険
・格差は起こる、夢がないことが問題?
M&Aしても吸収できていない、人事部が一体化していないなど、チームになっていない

第2章 なぜ日本でチームが必要なのか?
・iPhone4:500ドル、日本(30)、独(30)、韓国(23)、、、Apple(321ドル:圧倒的な粗利)
・海外留学を親が止める、新卒一括採用の弊害、多様性の欠如
・震災対応で多様性の欠如、政治家のリーダシップ、省庁の機能麻痺、専門家の無力、、、手段になると無力化「人災」
・夫婦という最少チーム
・グループとチームの違い、同質か異質か、、、目的とパッション
・高校では100時間のボランティアが必須
アポロ計画の平均年齢は27歳、マトリクス組織、職能別+プロジェクト
・第2次大戦時のナチスドイツ暗号を破った、イギリス政府暗号学校の解読チーム
 (言語、コンピュータ、数学、統計、文学、チェス、パズル愛好家)
・人間なら必ず弱点がある、そこを自覚する、失敗はある
・15人程度までは友人で、40人で家庭、100人で個別面談は不可能
・目的達成のための異質な仕組み、上下は無い
・学生は個人として評価を求めるが、チームとしての結果も重要
・ラーメン店のファストフード化:チーム。マニュアル化
ブックオフの坂本氏、短期バイトで雇用と夢を与える
・企業家レベルで先輩が後輩を助ける仕組み

第3章 なぜ日本でイノベーションが止まったのか?
・成長のS字曲線中の、革新(初期)−漸進(成長)−革新(最終:現在)の波
・既存部隊から完全に隔離する
・複数チーム化
・技術者だけのチームは×、修理担当や、テスター、など複数の視点が必要
ガラパゴスガラパゴスたる所以、常に変換が必要なロス
・パーツでなく、全体を料理する
・トロン(東大坂村教授)とリナックス

第4章 なぜ問題解決ができないのか?
・圧倒的に女性の方がコミュニケーション能力が高い
・コミュニケーション力の低い人はCTO(最高技術責任者)を目指す
・資金とチーム作りを提供する、ベンチャーキャピタルが必要、経験の提供
・チームの脅威は引き抜き、スタバが社内にあるのは、密談を防ぐため
Softbankのフォトフレームは、深夜帯(2−5時)のデータ通信
・正しい問題認識、広く浅い知識、幅広い人脈
・投資の条件:世界レベルの技術、会社がチーム、一時優位性でない、リーダの失敗経験

第5章 国家戦略、それが問題なの?
・災害時も官僚は規則で動く、、、チーム伝道師の必要性
・チーム内の女性のコミュニケーション力の必要性
補助金依存体質、国債の異常性
・議論に必要な、悪魔の代理人、選択肢を増やす、議論の活性化
・意見の不一致:決定者のみ、選択、反対意見は想像力

エピローグ:料理と例外処理と計画されない人生
・グローバル性、異質な価値観、組織の多様性
・挑戦できる風土と失敗の許容、、リスクを嫌悪するのでなく管理する

以上