サッカーライターになりたい 2005/5 佐藤 俊

■サッカーライターになりたい!―サッカーマスコミを目指す人たちへ 単行本 ? 2005/5 佐藤 俊 (著)
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■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
佐藤/俊
1963年、北海道出身。青山学院大学経営学部卒業後、出版社勤務を経て、1993年にフリーランススポーツライターとして独立。『Sports Graphic Number』誌をはじめ、サッカー専門誌、新聞などで活躍。独特の取材方法で選手との関係を構築しながら幅広い取材活動を行い、いわゆる“人物モノ”のスポーツ・ノンフィクションには定評がある。2001年に(有)プラネットブルーを設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■ワールドカップも近づき、今をときめくサッカーライターになり
たいと考える若者は、どんどん増えています。外から見れば憧れの職業のひとつ
ですが、その一方でその業界、業種については一般によく知られていません。
どうやってライターになれるのか、どのような資質が必要なのか、そんな疑問を
サッカーライターのカリスマとされる著者が自らの経験と、各メディアへの取材
によって解き明かします。サッカーライターになりたいと願っていた人にオススメの一冊です!
【CONTENTS】
・若手やサブの選手の話は新聞、雑誌に掲載されることを意識した主力選手の物とは異なり
 非常に直裁的、ストレートな話の面白さ

第1章
狭き門でも「運」と「努力」で成功できる!?~意外なチャンス、僕がライターとして辿った道~
・多くの記者がいる中で、自分を印象付けるには?できるだけ具体的に聞く
・選手は有名になるほどチヤホヤ、商売っ気、が増える、建設的な厳しい意見を言える人は希少性が出る
・前園、宮本、などの選手ものの原稿依頼
・現場に足しげく通い、選手の取材を続けていくうちに「試合レポート」でなく「選手もの」
・解りやすいものを安易にとるのではなく考えて撮りなさい「楽な仕事をするな」
・スポークスマンでなく、選手を知り理解するからこそ人が言えないことを言えるということもある
・ぶつかることの是非はともかく、お互いがわかり合うのは非常に難しい
・見ていていいなあと思う感覚的なこと、理屈を超えて自分の内面に訴えてくる・・・単なる好き嫌いかも
・自分が好きで自分主体でなく、念入りに細かく取材しディティールを詰めることが必要

第2章
意外に多い!?サッカーライターが活躍する舞台~フリーランス、雑誌、新聞、WEBの現場を覗く~
・書舞台、媒体、雑誌、スポーツ新聞、インターネット、テレビ
・新聞 > ネット > 雑誌 など書く速度が速い
・雑誌には方向性があり特集の扱い方も異なる
・ライターの個性、出そうと思った時点で異なる、評価は後から出てくるものなので答えは無い
・女子供にもわかるのが本当にうまいサッカー、女性にも伝えられる書き方があるんじゃないか
・仕事的に同じレベルの原稿を書くならあって打ち合わせしやすい人に頼む、幅が広がりにくい面は否定できない
・ライターを目指すなら何か書いてないと先には進まない
・うちを受けに来る人はサッカーライター志望の人が非常に多いが、職場はライターを育てる場所ではないしそういう人は採らない
・隙間部分は、長年真剣にその仕事を続けているからこそ気が付くし目が行く
・素人原稿でチェックするのは言葉遣い、口語体をさらっと
・知識は後からついてくる、常識を持ち異なる感性を持ち人間関係をしっかり築ける人
・最近のスポーツ雑誌は、お金を儲ける手段としてスポーツ業界に参入してきたので愛を感じない
 Numberは25年の損得を超えた「思想」がある
・自分たちが時間をかけて印刷して出す紙媒体の意味:情報の加工、ものの見方の提案
 人の気持ちの中に波風を立てる仕掛けをするのが編集
・まず書いたものを見る書いたものがないと何もできないものがあれば具体的にできる
・現場で話を聞くフットワークの軽さは必要かつ重要
・得意技、語学力、海外在住、コネクション
・サッカーに特化せず、語学が強くて、企画力のある人
・未経験者:本を読む、大人と話す、自分で書く、判断を求めるの訓練
・ただの採点でなく、3人の記者で主観をディベートする「トライアングル」
・スポーツ新聞記者は約3年単位でくるくる担当が変わるので、長い時間をかけ関係を作るのが難しい
 担当種目が好きじゃないという場合の方がうまく行くと思う、、好きだとマニアックになる普遍性の必要
・記者は魚眼的な視野で幅広く情報を吸い上げ凝縮して記事を出す、情報の真贋を見極める
・一人前の新聞記者には踏んだ場数に比例するかもしれない、記事が社会に波風を立てる
・新聞には紙面の分配があるのでデスクが厳格な基準の元やはり、普遍性(人気)が優先される
・怖気づかない勇気、現場で臨機応変に対応するある意味「図太さ」が大事になる
フットボールウィークリー(1997年創刊、有料会員1000名):WEBライター関連
・WEBはJリーグマーク入り写真はすべてNG
 レポート、読者ページ(無料)、コラム、詳細記事(有料)、、、ネットで読めるのは2千字(原稿用紙4,5枚)
・プロは知っていることを捨てることが必要、物事の切り口、見せ方ができるかどうかがポイント
・80年代に映画がダメになって、映画ライターが音楽ライターへなった時代がある
・ネット媒体の認知度はまだまだ:2006年時点
・ネットで有料は日本では抵抗あり、携帯と連動なら?APPStore、など?

第3章
これからのサッカーライターを目指す人のために~ライター飽和の淘汰時代に勝ち残る方法とは!?~
・28年目のハーフタイム:金子 達仁
 http://www.amazon.co.jp/dp/toc/4167634015/ref=dp_toc?_encoding=UTF8&n=465392
・決戦前夜:金子 達仁
 http://www.amazon.co.jp/dp/toc/4104221015/ref=dp_toc?_encoding=UTF8&n=465392
・98年ワールドカッププレスパス100名に対して全部で13枚
・フリーになってから11年、400字原稿用紙1枚¥8000くらい、インターネットだとさらに安い
・仕事で書くのは自己満足でなく、正確な情報をベースに多くの人に読んでもらう、、噂話ではない
フリーライターはリスクを負いながら自分の責任でいろんな局面を切り開く
・対象・選手に対して常に真摯に向かう
スポーツライターは社会に認知されて10年もたっていない
 苦労を苦と感じない人だけが生き残っていけるし、エンドの無い努力は存在する
・何年かしてふと振り返った時、自分がしてきた仕事が形になっているのは素敵な職業

・縁と逃げないこと、原稿を大量消費するだけの仕事はしたくない
 (・・・がそこを通らないとわからないこともある???)

・ささやかながら、缶コーヒーでお祝いを

以上