■Web時代を行く 梅田望夫

■Web時代を行く 梅田望夫
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■内容紹介
現代は、江戸から明治に匹敵する「時代の大きな変わり目」だ。ウェブという「学習の高速道路」によって、どんな職業の可能性がひらかれたのか。食べていけるだけのお金を稼ぎつつ、「好き」を貫いて知的に生きることは可能なのか。この混沌として面白い時代に、少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、より多くの自由を手にするために――。オプティミズムに貫かれ、リアリズムに裏打ちされた、待望の仕事論・人生論。『ウェブ進化論』完結篇。

■著者について
1960年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。東京大学大学院情報科学修士課程修了。94年からシリコンバレー在住。97年にコンサルティング会社、ミューズ・アソシエイツを創業。2000年にベンチャー・キャピタル、パシフィカファンドを設立。05年3月より(株)はてな取締役。著書に、『ウェブ進化論』、『シリコンバレー精神』、『フューチャリスト宣言』(茂木健一郎氏との共著)、『ウェブ人間論』(平野啓一郎氏との共著)。

■目次
■序章 混沌として面白い時代
福沢諭吉:幕末ー明治「1身にして2生を経るが如く」、現在−未来(ウェブ)
・年寄りがこちら側で威張る、若者はあちら側へ(町おこしは年寄りが金出せ:別)
オプティミズムの根拠(ネット=弱者、善の集積、すべての人々に開放、個の志向性の解放・増幅、多様な選択肢)
・「オープンソース」と「群衆の叡智」
Google:創業8年で売上1兆、利益数千億、「知と情報の整理に邁進」
Google:ブックサーチ主要大学図書館の電子化
・自身の書くコードの小さな奇跡にわくわくする
・「学習の高速道路と大渋滞:羽生善治」…その後の創造性
・早い段階で好きの「核」を見つけ「高く険しい山」/「道なきけもの道」を選択する
・ウェブ進化と「好きを貫く」精神/飯を食うを両立
・フロンティア精神(楽しむ、個を開放する、精神的自立、新しい職業、自助の精神、パブリックな意識)
■第一章 グーグルと「もうひとつの地球」
・「経済のゲーム」より「知と情報のゲーム」
・ネットの意思(公共・開放・自由・無償)
・企業レベルでのスケールでの意思の実現
検索エンジンは「もうひとつの地球」との結び目、広告費の常識に根拠がなかった(費用対効果)、大鉱脈
・もうひとつの地球=広告収入×チープ革命×群衆の叡智×組織の情報発信(全体60兆、ネット10兆)
・豊かな時代の楽しみはクリエイト
・情報の流通による個の自由の追及
■第二章 新しいリーダーシップ
・働く動機:雇用関係、金銭的契約、志向性の偏、ニーズ反映、信頼性 が「オープンソースでは無理か?」
・個の貢献度は、構築物の成果によってのみ評価される
まつもとゆきひろが起こした「小さな奇跡:Ruby
・世界には無償の愛があふれている、OPとエンジニアの決意
・石黒邦宏(10年連続で10万行以上)、MITリチャードストールマンEmacs」、
・成功するかどうか「人生うずめているかどうか」
・グレイグリスト:利益過多になると信頼を失う
・信頼の意思はリーダが非営利かどうかで不特定多数に伝わりやすい
・巨額と切り離された空間こそ悪の介入するインセンティブが無く、善性が目立つ(ニッチ)
・志向性を同じくする同行の士による共感
貨幣経済外での活動能力、ネットによる気持ちだけ参加が可能に
・「ウェブ人間論平野啓一郎」…自分のことしか考えなくなる危険性
・ウェブ2・0時代の新しいリーダー像
■第三章 「高速道路」と「けものみち
・高速道路を猛スピードで走る少女:里見香奈 女流初段(1992生)
・対象への、愛情、没頭、勤勉が差異化へのよりどころ
・大組織での成功の要素(他者による規定、課題解決、好き嫌いこだわりが薄い、ルールへの順応、協力に充実感を得る、参加、忠誠心)
・病的なまでの心配性、アントレプレナーシップ(考える、あきらめない)
・「見晴らしのいい場所」に行け、正しい時に正しいところにいる
・けもの道:ネット活用、自分にしか生み出せない価値
・数当たる、断られるのは当たり前
・500人の名刺入:時給数千円:能力の取引
■第四章 ロールモデル思考法
(優先順位、やめる、長期と短期目標)
・自分の志向性(核)を細かく定義するプロセス
・生きるために水を飲むような読書(効率小)−1冊を精読(効率大)
・見知らぬ地・人と話し構造化の過程で創造性を発揮する
エスターダイソン女史:「コンファレンスとニュースレター」
・ブログと褒める思考法、知を素材にそれを生に生かす
・褒める、良いところを引き出す能力
■第五章 手ぶらの知的生産
・群衆の叡智を味方につける勉強法
・iTunesU、映像や音声配信の仕組み:プラットフォーム力
・書籍の電子化5ドル/冊(最低)
・智恵を預けると利子付けて返してくれる銀行(信頼・開のマインドセット、稀少性にこだわらない)
オープンソースの道具(場、コミュニティ作、即時性、感覚の共有と創造、オープンでも質を保つ、群衆の叡智、信用創造装置)
・尊敬できる知人のブログでコミュニティを作る
・リアルに戻して飯を食う可能性、結果として全体の為になる
■第六章 大組織VS.小組織
・情報共有と結果志向型実力主義
・技術情報を中心とし隠すものは例外(人事、顧客、機密)
・関与の奨励
・有事のみ機能する「自発性と能動性に過度に依存した混沌」は「例外?」
・傾向と選択
 (大:選択し集中化できる、順応性、出にくい)
 (小:今何ができるか、出やすい、雰囲気の変質、身軽さと気楽さ)
・組織内のカサンドラ
・組織の危険性(時間が遅い、緊張感の欠如、変化が無い、それが評価される、組織を超えた普遍性が必要)
・雨の日に自転車に乗る・・・楽しみもある
■第七章 新しい職業
・「志向性の共同体」とスモールビジネスの経営
・英語、ウェブリテラシー(ネットの仕組み、サイト構築能力、実験、プログラミング能力)
・新しい雇用:松本ゆきひろ:松江市NW応用通信研究所、アンドリューモートンlinuxカーネルGoogle
 …パブリックな仕事をしつつ飯を食う
・ファンはアーティストと友達になりたい、スモールビジネス
・キャリアに+面白い人と出会う:無形の価値
ゲイツ財団600億ドル(バフェット氏300億ドル)→補助対象としてオープンソース的体制
■終章 ウェブは自ら助くる者を助く
・文化で自家中毒を起こしそうなほどに重い空気の中で生きている
・リアルで満足度の高い人はネットに関心は無い
・自助の精神と勤勉の継続
・何が必要になるかは分からない後で何を捨てるかは決めればいい→10代の子供たち
・2年間出版に取り組む、
 福沢諭吉「西洋事情」、「学問のすすめ
 梅田望夫ウェブ進化論」、「ウェブ時代を行く」?筑摩書房 2007/10
 ↑この人の文章には恐ろしいほどに引き込まれる
以上