そこが知りたい武術のシクミ_長野 峻也

■そこが知りたい武術のシクミ [単行本] 長野 峻也 (著) 価格:¥ 1,575
 http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4757214480/

■内容紹介
丹田、体軸、脱力体、重心力、交叉法……仕組みが解れば身体が変わる!

“筋力”が左右する「強さ」ではなく、脱力し、重心を活かした身体が生み出す、“発勁”や“合気”に繋がる「強さ」。交叉法を主眼とする“読み”が生み出す高レベルの「強さ」。相手が静止状態、約束組み手(状況設定)でないからこそ、活かさねばならない“運足”による「強さ」……。

まさに「目からウロコ」の、さまざまな「武術の智恵」が、この1冊に集約されています。

そして近年、「“型”は実戦的でない」と軽視されがちな風潮のなかで、あえて空手道の鍛錬型である「三戦(サンチン)」、そして「居合術」を例に、その型に込められた真意、応用技法を解説しています。

「稽古は型から始まり形を消していくことで完成する」流行に流されず、伝統と自流に敬意をはらっていただきたいのです。また、骨盤を意識して動くことで、身体全体のキレを鋭くし、かつ丹田を急速に養える「丹田歩法」も注目。

技術解説は、連続写真だけでなく、日本人に馴染み深いマンガ風のコマ割りイラストで技を解説し、理解しやすくなっています。

その他、内容は、脱力技法の応用技、居合術、無刀捕り、剣術、手裏剣、武道医学にまで及び、幅広く武道・武術・格闘技に関心を持ち実践されている方にも楽しんでいただけるのではないでしょうか?

「達人の仕組み」の追求、それが本書のテーマです。

■著者について
【著者プロフィール】長野峻也(ながの・しゅんや)1963年生まれ。岡山理科大学環境化学科中退。現代武道・格闘技・中国武術古武術等々、国内外のさまざまな自己防衛術を体験的に研究、同時に舞踊・健身法等の研究も進め、1999年にそれらの研究成果をまとめた「遊心流武術健身法」を立ち上げ、現在に至る。日本武道医学専門学院二期卒。シダックス・カルチャークラブ講師。

■目次

前書き

■第1章 武術体の仕組み-カラダの力を目覚めさせるシステム
まずは脱力-柳の枝に雪折れなし
・ストレッチで柔らかく、ウェイトで筋力Up(維持:アイソメトリック)
・脱力+枕身の極意、国井善弥(ふわっとした下段払:野口弘行師範)
・敵の攻撃を受け流しながら接触しつつ戦う(形意拳八卦掌太極拳)
・差し手:自分から接触させて制する
中心軸(正中線)を意識すべし-攻めるも防ぐも中枢から
・身体操作の無駄を省く、効率化、攻撃点:中心を切り崩す(袈裟切)
一刀流切り落とし(鎬ではじいて)
・突く時は相手の背骨を打ち砕くつもりで、巻藁のしなりを殺して折る
重心移動を覚えよ-老齢の武術家が最強でいられる秘密
・研究して封じることはできるが同じ土俵(一定ルール)なら体力勝負になる
・重心、伸筋、コアマッスル、脱力で逸らす
合気道:演武がなれ合いになりがちで効果が計りかねることになってしまう
・山口清吾師範〜佐原文東師範(清心館)…禅、中国武術、鹿島神流、新陰流
・西尾昭二師範
■第2章 動足の仕組み-歩法に秘められた極意
丹田を鍛える武術の歩法-骨盤で歩く運足で心身が活発化する
技は教えても歩は教えるな-歩法こそを秘伝にした理由
丹田歩法:上虚下実
・すり足、骨盤(ハラ、コシで切るとは?)で歩く、重心の移動、固定・居着かない
・撞木の足の前後切り、三才歩…蹴りの延長
・戸隠流忍法:初見良昭先生、八卦掌の「平起平落」、「コウホ、ハイホ」

■第3章 武術合理の仕組み-戦闘理論のシステム
技より戦術-観察することが重要
捨て身でなければ勝てない-命を敵に捧げない
静中の動、動中の静-人間の身体のパーツは同じ速度で動けない
合理的な形は必ずしも有効でない-稽古は型から始まり形を消しえいくことで完成する
・目付、遠山の目、交叉法(捨て身で)、「命を敵に捧げる」

■第4章 武器術の仕組み-道具を使うことで身体機能を引き出す
武器は手の延長-武器術は手が長くなったもの
有効な距離を知る-武器は手の届かない間合いを制する道具
武器術は体術が基本-周囲のものを武器化する護身術発想
・武器で無く、相手を見る(但し手の内を隠される場合も?)
・残身:たしなめる、、三船敏郎若山富三郎

■第5章 武医同術の仕組み-武術と医術は同じコインの裏と表
武術と医術は表裏一体-殺法は活法を生んだ
武術の予防医学と救急法-日頃の養生と緊急のサバイバル
・柔道整復、八光流(奥山龍峰大東流松田敏美)…体系化通信販
肥田式強健術」:恩蔵良治「壮神社」
合気道(西式、中村天風野口整体、新体道)
・メモ:お尻歩き

■第6章 武術型の仕組み-形には意味がある
空手の基本型「三戦」を応用する-鍛錬型でも実用技が豊富に隠されている
剣術の構えを解析する-姿勢と構えから戦闘理論を読み解く
・受け、折り、崩し、アイキ上げ
一刀流の切落:弾き逸らして正中線にダイレクトに切り込む
・向身(正対:1対1)、撞木(1対多)、小太刀向身晴眼、半身霞

■第7章 芸能の仕組み-武術と芸能の深い関係
舞踊と武術は親戚関係-武術の極意を30秒で体得するダンサーたち
殺人とアクション-武術家顔負けのアクション俳優
・武道家の脱力不足
・東郷秀信、林邦史朗(殺陣師)、合気道由美かおる杉良太郎高倉健
・大山克己(殺陣、国井善弥)、秋本つばさ「つばさ基地」、田中ミン、
 JAC、JAE、AAC 吉田瑞穂 など

以上